薩摩77万石の大名として名高い島津の薩摩藩。『鹿児島のお城』って、あまりイメージないですよね。鶴丸城(鹿児島城)は、島津のお殿様の教えによって天守閣を持たない屋形造りだったんです。しかし、2018年の大河ドラマ「西郷どん」放映を控え、そのシンボル「御楼門」の再興が始まっています。鹿児島城周辺を散策し、再興するシンボルと西郷隆盛ゆかりの地を巡りましょう!
鶴丸城(鹿児島城)
島津家第18代当主・初代藩主となる家久が建設に着手した島津氏の居城で、背後の山城(城山)と麓の居館からなるお城でした。1873年(明治6年)焼失。
島津のお殿様は「薩摩は城をもって城とせず、人をもって城となす。」との精神のもと、天守閣を造らせず、屋形造りとしたのです。徳川幕府に遠慮し、また従順な姿勢をみせるため、わざと簡素な造りにしたとも言われています。
↓薩摩藩の第11代藩主 島津斉彬公
屋形造りは、城攻めの際の防御には、不向きと言われていますし(平屋ですしね)
そのうえ、後方には山城(城山)があります。
不向きなふりをしながらもそこは薩摩藩。領内を分散させて山城を築かせ、それを薩摩武士に守らせる、いわゆる外城(とじょう)制度を取ることで、堅固な城の代わりにしていたのです。
これぞまさに「薩摩は城をもって城とせず、人をもって城となす。」
"鶴丸城"のシンボル「御楼門」(ごろうもん)
そんな天守閣をもたない鶴丸城のシンボルは「御楼門」(ごろうもん)だったんですね。下級武士であった西郷どんも、ここを通るたびに鶴丸城を眺め、成長し島津のお殿様に会えたときは、何とも言えない感慨深いものがあったに違いありません。
↓再興完成イメージ
(写真の出展: http://sows.co.jp)
二階建ての櫓門(やぐらもん)は、鹿児島県と民間が一体となってシンボルの再興を行っています。
↓まさに復元の真っ最中「御楼門」(ごろうもん)
鶴丸城跡には天璋院篤姫の銅像があります。これは2008年(平成20年)NHK大河ドラマ「篤姫」放映を記念し建立されたもの。ぜひ眺めて行ってもらいたい。
↓御楼門の完成を見守る天璋院篤姫
「黎明館」(れいめいかん)
鶴丸城跡には、鹿児島県の歴史資料センター「黎明館」(れいめいかん)があります。ここには鹿児島に関する貴重な史料が多数の収蔵があります。西郷どん関連の歴史の勉強にはうってつけの施設です。
↓黎明館(れいめいかん)
↓篤姫の「女乗物」などが見学できる(常設無料)
「歴史と文化の道」
また、鶴丸城付近は「歴史と文化の道」と名づけられ、有名な「西郷隆盛像」など他の史跡も多いです。また、次回ご紹介したいと思います。
↓歴史と文化の道
2018年(平成30年)の大河ドラマ「西郷どん」放映時に何とか「御楼門」(ごろうもん)再興が間に合うようです。西郷どん放映時にも間違いなく登場する撮影スポットとなるでしょう。西郷どんを訪ねる観光旅行を考えているあなた。まずはここ鹿児島のお城"鶴丸城”のシンボルを起点に、鹿児島を巡ることをお勧めします。
鹿児島のお城"鶴丸城"のシンボル「御楼門」(ごろうもん)
《住所》鹿児島市城山町7-2
《電話番号》099(222)5100(黎明館)
《交通機関》鹿児島市電「市役所前」下車 徒歩5分
西郷どんに会いに行こう。鹿児島