2018年大河ドラマ「西郷どん」奄美大島編を締めくくった別れの唄。奄美の人々にとっては誰しもが知る有名な「朝花節(あさばなぶし)」という唄。いったいどんな唄なのでしょうか。
『朝花節(あさばなぶし)』2018年大河ドラマ「西郷どん」別れの唄
2018年大河ドラマ「西郷どん」の鈴木亮平演じる西郷吉之助(菊池源吾)が奄美大島に身を隠し2年。
吉之助(鈴木亮平)と愛加那(二階堂ふみ)の間には男の子が生まれます。吉之助は菊太郎と名づけようとするが、龍佐民(柄本明)は、いつか薩摩に戻る吉之助の子供は菊次郎とすべきと説得します。
これは史実に基づいており有名な話ですよね。3番目の妻、イト(黒木華)との間の子には「虎太郎」と名をつけています。
菊次郎は原作「西郷どん」でも京都市長としてまえがきから登場するなど、国のまつりごとを進める上で大変重要な人物へと成長していきます。
ゆっくりとしたしばしの幸せなときを過ごしていた西郷吉之助のもとに、大久保一蔵(瑛太)の尽力により、薩摩への召還命令が下ります。
愛加那に別れを切り出せない吉之助でしたが、もう一人の子を授かっていることを知り動揺します。
もう、この辺りは今に通ずるところがありますよね。吉之助の言動は分かりやすい。嘘の付けない人物ですからね~
「朝花節」は奄美では「祝いの席」や「唄遊び」でも歌われるオーソドックスな曲
奄美の島唄では一番と言っていいほどオーソドックスな唄。島唄と言えば「朝花節」。ウォーミングアップ的な要素もあるんです。歌遊びや祝宴の席でも最初に歌われるように、座の清めなどに使われます。
最も広く歌われ、歌詞のパターンも様々。島唄の大会などでも課題曲とされるベーシックな曲。定番すぎて、すごくバリエーションがある。
「しまんちゅ」のイメージの通り、即興で歌詞をつくったり、初見同士の者たちが歌い繋いだり・・・歌詞を聞いたら尚更でしょう。
意味を知ると、また西郷どん「別れの唄」の様子が泣けてきます。ぜひ歌詞をご覧ください。
…と言いながら、実は、この「朝花節」は奄美大島北部、南部、喜界島、徳之島など、同じ曲名でありながら全く異なる囃子歌詞・音階をもつ「朝花節」があります。その種類は百通りとも、何通りとも。
大河紀行テーマ「西郷どん紀行~奄美大島・沖永良部島編~」を歌う城南海(きずきみなみ)さんは、奄美大島中北部の奄美市出身、西郷どん主題歌を歌い、劇中にも出演している里アンナさんも奄美市(笠利町)出身ですね。
「西郷どん」では、「朝花節」は別れの唄として、涙なしでは見れなさそう。いったいどのような歌詞で歌われるのでしょうか?
奄美民謡「朝花節」の歌詞とは?
実際この記事を書いているときはまだ西郷どん「別れの唄」が放映されていないので、どのような歌詞の「朝花節」が歌われるか分かりません。もしかしたら西郷どんオリジナルの歌詞となるかもしれません…
なので今回はいろいろな種類の朝花節をご紹介!
ヨーハレ まれまれなきゅうがで(シマイチバンヨ ムライチバンヨイ)なまうがめばい いちごろうがむかい
ハレーカナー 稀れ稀れ 汝きゃ拝でぃ(イチヤヌカラン ナマヌカランヨ)神ぬ引き合わせに ハレ 稀れ稀れ 汝きゃ拝でぃ
ハレーイ 朝花はやり節(ヨイサ ヨイサ ヨハレ ヨイヨイ)ハレーイ 唄ぬはじまりや朝花はやり節
ハレーイ 突然出て はばかりながーら(ヨイサヨイサー ヨイサヨイヤー ハレーイ ご免下されませ ヨーハレ)此ぬ家ぬ 亭主様
奄美民謡「朝花節」の歌詞の意味が泣ける…
こうした奄美民謡「朝花節」の「詞章」は、いつまでも続きます。歌詞はいくつもありますが、語訳は共通の部分も多いです。こちらもいくつかご紹介します。読むだけで…泣ける…( ;∀;)
久しぶりに あなたとお会いしましたが、こんどはいつまた会えるでしょうか
あなたがいらっしゃったことこそ真実の現れです。
会ったことのない人も、こうしてお会いして、はじめて知ることができます。これも命長らえていたからこそです
なかなかやって来ない加那(愛しい人)を待つよりも、二十三夜待ちのお月様を待つ方がましです
泣ける…西郷どん 別れの唄『朝花節』〔奄美大島〕
いかがでしたか?意味を知って西郷どんをみるとまた泣けてくる…西郷どん 別れの唄『朝花節』のご紹介でした。2018年大河ドラマ「西郷どん」の島編のうち奄美大島編が完結してしまうのは残念でもありますが、どんどん進んでいく西郷どんストーリーも楽しんでいきましょう。
愛加那を始め奄美大島編に登場した演者のみなさんの気合の入りよう半端なかったです、感動しました。ありがとうございました